在宅勤務によるテレワークやクラウドソーシングが増えてきている今、「業務の見える化」がこれまで以上に重要になってきています。
そこで今回は、業務の見える化のための情報共有ツールの一つである Redmineサーバーを立てるやり方を徹底比較したいと思います。(※10人程度の小~中規模プロジェクトでの利用を前提で考えたいと思います。)
Redmineサーバーを立てるやり方は?
Redmineとは、複数人の共同作業における進捗管理や情報共有などができるシステムで、基本的な操作や管理はWebブラウザを通じて行うことができます。
Redmineのメリットは次のようなことが挙げられます。
- 無料で利用できる(オープンソースのソフトウェア)
- データを一元管理でき、離れたメンバーとの共有も簡単にできる
- タスク、期限、優先度などをチケット管理でき、次にやるべきことがハッキリわかる
- メンバーの進捗状況や計画を(ガントチャートなどで)可視化できる
- スマホ対応アプリを使えば外出先からでも参照・更新できる
お待たせしました。それでは本題の「Redmineサーバーを立てるやり方」について説明・比較していきます。(※今回は、10人程度の小~中規模プロジェクトでの利用を前提で考えます。)
Redmineサーバーを立てるには次の3通りのやり方があります。
- やり方①:レンタルサーバーを利用する
- やり方②:自前でサーバーを立てる
- やり方③:Redmineクラウドサービスを利用する
それではどのやり方を選べばいいのでしょうか?それぞれのメリットとデメリットについて説明していきます。
やり方①:レンタルサーバーを利用する
レンタルサーバー会社が提供するサーバーを借りてその上にRedmine環境を構築するやり方となります。
上の図のように、Aさんが契約したレンタルサーバー上のRedmine環境をBさんやCさん(メンバーや取引先)に公開して情報共有するやり方になります。
Redmine環境を構築できるレンタルサーバーはいくつかありますが、今回は本ブログ一押しのレンタルサーバー「ConoHa VPS」を利用する場合で考えます。
オススメ記事ConoHa VPSを使ったやり方は、こちらの記事をご覧くださいね。 つづきを見る
ConoHa VPSにRedmineサーバーを自動インストールする方法を解説!
メリット
- 常時オンラインなので、メンバーはいつでも利用できる。
- サーバー動作も安定
- サーバーやRedmineのカスタマイズが可能(自由な設定、プラグインの導入、プラン変更によるサーバー増強など)
- 利用料金が比較的安い(ConoHa VPSの1GBプランで月額968円)
- クーポン利用で無料で試せる
デメリット
- 自分でサーバーを立てる必要がある。(ただし、ConoHa VPSでは簡単なコマンド操作だけでRedmineを構築できますので、パソコンに不慣れな方でも簡単に立てれます。)
- サーバーの保守が必要(ただし、セキュリティ対策などはワンクリックで可能)
- Redmineに関するサポート窓口なし(但し、サーバー自体の質問やトラブル相談は可能)
参考
ConoHa VPSでRedmineサーバーが立てれるのは次のプランになります。10人利用におすすめのプランは1GBプランもしくは2GBプランとなります。
やり方②:自前でサーバーを立てる
上の図で説明しますと、Aさん(ホスト)が自宅などに立てた自前サーバーにBさんやCさん(メンバーや取引先)に公開して情報共有するやり方になります。
メリット
- 利用料金がかからない(ただし、サーバーとなるパソコンを持っていない場合はその購入費用や、サーバーの電気代などがかかります。)
- サーバーやRedmineのカスタマイズが可能(自由な設定、プラグインの導入、サーバー増強など)
デメリット
- 自分でサーバーを立てる必要がある。(パソコンに自信のある方むけ。特に自分のサーバーに友達からアクセスしてもらうためのネットワーク設定(ポート開放など)などは高度なスキルが必要)
- サーバーを起動していない時はメンバーは利用できない。
- サーバーのスペックが高くないと動作が不安定となる。
- 電気代がかかる
- サーバーの保守が必要(セキュリティ対策なども自分で実施する必要がある。)
やり方③:Redmineクラウドサービスを利用する
現在、Redmineクラウドサービスとしては、Lychee RedmineやMy Redmineなどのサービスがあります。
上の図で説明しますと、Aさんが契約したRedmineクラウドサービスをBさんやCさん(メンバーや取引先)に公開して情報共有するやり方になります。
メリット
- 常時オンラインなので、メンバーはいつでも利用できる。
- 自分でサーバーを立てたり、面倒なサーバー設定をする必要なし。
- 動作も比較的安定
- Redmineに関するサポート窓口あり
デメリット
- 利用料金が結構高い(Lychee Redmineのスタンダードプランで月額8,000円)
- サーバーやRedmineのカスタマイズが自由にできない
参考
Lychee Redmineには次のようなプランがあり、10人利用のプランはスタンダードプランとなります。(フリープランはチケット数や容量がかなり制限されるお試しプランとなります。)
3つのやり方の比較表
今回は、「利用料金」「サーバー構築難易度」「サーバースペック(容量)」「利用できる時間」「利用の快適さ」「カスタマイズ」「サーバー保守」「問い合わせサポート」「その他(お試し期間)」の軸で3つのやり方を比較しました。
①レンタルサーバー(ConoHa VPS) | ②自前サーバー | ③Redmineクラウドサービス(Lychee) | |
利用料金 | △ ¥968円/月(クーポンを利用すれば1GBプランで17日間強、無料で利用できる) | 〇 無料 | × ¥8000円/月(10人利用) |
サーバー構築難易度 | △~〇 簡単なコマンド操作だけで構築可能 | × サーバー構築、ネットワーク設定などパソコンに自信がないと難しい。 | 〇 サーバー構築不要 |
サーバースペック(容量) | 100GB | ー | 200GB |
利用できる時間 | 〇 いつでも可能(常時オンライン) | △ 事前にホスト側がサーバーを立ち上げておく必要がある | 〇 いつでも可能(常時オンライン) |
利用の快適さ | 〇 安定動作 | ×~△ 安定動作のためには、スペックの高いパソコンや高速なネットワーク環境が必要 | △~〇 比較的安定動作 |
カスタマイズ(自由な設定、プラグイン導入、サーバー増強) | 〇 | 〇 | ×~△ |
サーバー保守(セキュリティ対策など) | △ 多少必要 | × 必要 | 〇 不要 |
問い合わせサポート | △ Redmineの内容は不可 | × サポート対応無し | 〇 Redmineの内容は可 |
その他(お試し期間) | 14日間 | ー | 1カ月 |
まとめると、次のような感じになります!
- 『少し料金がかかっても、いつでも安定した環境で利用したい!カスタマイズしてより使いやすくしたい!』 ⇒ ①レンタルサーバー(ConoHa VPS)
- 『とにかく無料で利用したい!パソコンのスキルに相当の自信があり、サーバー構築・運用も朝飯前!』 ⇒ ②自前サーバー
- 『料金が結構かかってもいいけど、とにかくすぐに運用を開始したい!問い合わせ対応もしっかりしてほしい!』 ⇒ ③Redmineクラウドサービス(Lychee Redmine)
オススメ記事ConoHa VPSを使ったやり方は、こちらの記事をご覧くださいね。 つづきを見る
ConoHa VPSにRedmineサーバーを自動インストールする方法を解説!
皆さんもぜひ自分に合ったやり方を選んで、業務の見える化やメンバー・取引先とのコミュニケーションの活性化を図ってくださいね。(^^)/
以上で今回の記事は終了となります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
まとめ
今回は、業務の見える化のための情報共有ツールの一つであるRedmineサーバーを立てるやり方を徹底比較しました。
今回紹介しました3つのやり方の特徴をまとめますと、
- 【レンタルサーバー】サーバーの利用料金が少しかかるが、サーバーを比較的容易に構築でき、いつでも安定した環境で利用できる。サーバーやRedmineを自由にカスタマイズして使いやすくすることも可能。
- 【自前サーバー】サーバーを構築するために高度なスキルが必要な上、サーバーのスペックが低かったり自宅のネットワーク環境が悪い場合は安定して利用できない。利用料金がかからないのが大きなメリット。(もちろん、電気代やPC代はかかってしまいますが。)
- 【Redmineクラウドサービス】サーバーの利用料金が結構かかるが、サーバーの構築が不要ですぐに運用を開始でき、いつでも比較的安定した環境で利用できる。サーバーやRedmineのカスタマイズが自由にできない点はレンタルサーバーとの大きな違い。
となります。
在宅勤務などのテレワークやクラウドソーシングが増えてきている今、ぜひRedmineを使って業務の見える化やメンバー・取引先とのコミュニケーションの活性化を図ってくださいね。(^^)/
オススメ記事ConoHa VPSを使ったやり方は、こちらの記事をご覧くださいね。 つづきを見る
ConoHa VPSにRedmineサーバーを自動インストールする方法を解説!